『スマート工場アカデミー<28時限目>』(2025.09.01)
- m-koshio
- 12 分前
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9月に入り、少しずつ秋の気配が感じられる季節となりました。暑さの中にも朝晩は心地よい涼しさが訪れ、過ごしやすい日が増えてきます。夏に積み重ねてきた努力を実らせるにはぴったりの時期です。
新しい挑戦を始めるにも最適な季節、気持ちを整え前向きな一歩を踏み出していきましょう。
技術屋集団コスモマンの一人「たかし」です。
原因を全て自分に求める事を徹底しています。気持ちが穏やかになるので、皆様もどうぞ。
今回は前回に引き続き、ロボットシステム導入のポイントについてお届けします。導入が決まった後の選定について掘り下げて行きます。
<RE:ロボット教室 第15軸 ~ロボットシステム導入のポイント②~>
<1>ロボット選定のポイント
■「可搬重量」で選定を行う
ロボットを選ぶ際、最初に注目すべきなのは「可搬重量」です。可搬重量とは、ロボットが持ち運べるワーク(作業対象物)の重さを指します。実際にはロボットに「ハンド(把持具)」が付くため、その重量も考慮が必要です。そのため、可搬重量はワークとハンドを合わせた重さに対応できる必要があります。一般的には、ワーク重量の2倍以上の可搬重量が推奨されます。
■ロボット選定のためのパラメータ
可搬重量を含め、ロボットを選定する際に考慮すべき主なパラメータは以下のとおりです。
・ワーク重量+ハンド重量
・ハンドリングスピード
・各種精度(位置決め・繰り返し・再現性)
・各軸に求められる負荷モーメント
・ロボットが設置される環境
・ロボットが設置されるスペース
・コスト
カタログ上のスペックは同じでも可搬重量が同じであれば、カタログ上のスペックは各社とも似通ったものになります。
しかし、スペックが同じであっても、各社にはそれぞれの特徴があり、実際にそのロボットを使用して初めて分かることも多くあります。ロボット選定においては、カタログ情報だけでなく、過去の実績や経験に基づいた視点から判断することが求められます。
<2>ハンド製作のポイント
ロボットシステムにおいて、ワークを保持する「ハンド」は極めて重要な要素です。実際の機構設計においては、いかに優れたハンドを製作できるかが、システム成功の鍵となることも少なくありません。
特に、属人的な作業をロボットに置き換える場面では、その傾向がより顕著に表れます。
もちろん、ハンドを一から設計するのではなく、市販のユニットをそのまま活用できれば、製作コストの削減にもつながり、効率的です。
■特注ハンドを製作する際のポイント
市販のユニットがハンドとして使用できない場合には、ワークおよび要求されるスペックに応じた特注ハンドの設計・製作が必要となります。
その際の留意点は多岐にわたりますが、代表的なものとして「エアーユニットの電磁弁の設置位置」が挙げられます。具体的には、電磁弁をハンド内(ヘッド)に取り付けるか、外部に設置するかの判断です。
電磁弁をヘッド内に取り付けた場合、配管がシンプルになり、アクチュエータに近接して配置できるためエア圧が安定しやすいという利点があります。一方で、メンテナンス性を考慮すると、電磁弁は外部設置の方が適している場合もあります。
そのほか、設計時に考慮すべきポイントは以下の通りです。
・軽量化に配慮する(適切なフレーム構造・材質の選定)
・負荷モーメントを抑える(重心がロボットから離れすぎないように設計)
・部品点数を削減する(メンテナンス性・信頼性の向上につながる)
・使用機器の取付位置を工夫する(ロボットの動作特性や機器性能を踏まえて配置)
・ティーチングや生産作業を意識する(ティーチング基準の明確化と操作性への配慮)
・配線の取り回しを事前に十分検証する(最適なケーブル長とルートが信頼性向上に直結)
・センサ配線はコネクタ化する(着脱を容易にし、断線時の対応も迅速に)
・センサ配線の固定具は工具なしで着脱可能にする(保守性と作業効率の向上のため)
全体とマッチングしたハンドを
多品種少量生産に対応するロボットシステムでは、ワークの品種に応じて複数のハンドを製作する必要が生じる場合があります。そのため、段取り替え時にスムーズに交換できるハンドの設計や、オートハンドチェンジャーの活用を検討することが有効です。
ハンドをいかにワークや生産形態に適合させるかが、ロボットシステム成功の重要なポイントとなります。
9月は季節の変わり目であり、心や体のリズムも自然と調整されていく時期です。夏に蓄えたエネルギーを活かしながら、実りの秋へとつながる準備を整えていきたいものです。
今月も読んでくださった皆様に心から感謝します!それでは今月も「ご安全に!」

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