ロボットシステム導入のポイント

5.ハンド製作のポイント


ロボットシステムはハンドで決まる?

ロボットシステムにとって、ワークを保持する「ハンド」は非常に重要なものです。実際のロボットシステム構築において、いかに良いハンドをつくるかが、成功のポイントになることも少なくありません。特に属人的な仕事をロボットに置き換える時にはこの傾向が強くなります。
もちろん、ハンドをゼロから設計するのではなく、市販のユニットをそのまま活用できれば、ローコストな製作ができることは言うまでもありません。

特注ハンドを製作する際のポイント

市販のユニットではハンドとして使用できない場合、ワークと要求されるスペックに合わせた特注ハンドを設計・製作する必要があります。
その際のポイントは様々ですが、代表的なこととして「エアーユニットの電磁弁の位置」を挙げることができます。電磁弁をヘッド(ハンド内)に取り付けるのか、外部に置くかです。
電磁弁をヘッドに取り付けると、配管がかさばらず、アクチュエータから近い位置に電磁弁があるため、エアー圧力が一定に保ちやすいというメリットがあります。しかし、メンテナンスのことを考えると、電磁弁は外に設置した方が良いといえます。それ以外にも下記のことが挙げられます。
  1. 軽量化に心がける(適切なフレーム構造、材質の選定)
  2. 負荷モーメントに考慮する(重心位置をロボットから遠くにしない)
  3. 部品点数を少なくする(メンテ性、信頼性の向上のため)
  4. 使用機器の取付位置の配慮(ロボット動作、機器の性能特性を理解し検討する)
  5. ティーチング、生産作業を意識する(ティーチング基準を明確にし、操作性を考慮)
  6. ハンドへの配線の取回しについて、テスト段階で十分な検証を行う
    (最適なケーブル長さ、最適な配線ルートが、その後の信頼性を上げる)
  7. ハンドに取り付けるセンサ類の配線はコネクタ化する
    (着脱を容易にし、万が一の断線時のメンテナンスを容易にする)
  8. ハンド取り付けのセンサ類及び配線の固定器具は、専門知識や専門工具がなくても着脱できること
    (メンテナンス性向上のため)

全体とマッチングしたハンドを

また、多品種少量対応のロボットシステムの場合、ハンドもワーク品種に合わせて複数製作する必要があるケースもあります。段取り替え時にスムーズに交換できるハンド、あるいはオートハンドチェンジャーの活用を検討するのも良いでしょう。いかにハンドをワークに合わせるか、あるいは生産に合わせるかということが、ロボットシステム成功の重要なポイントになります。