ロボットシステム導入のポイント

4.ロボット選定のポイント


まずは可搬重量で選定を行う

ロボットを選定する際に最初にポイントになるのが「可搬重量」です。可搬重量とは、そのロボットが持ち運びできるワークの重量のことを指します。
実際にはロボットには「ハンド」がつきますからハンドの重量を考慮せねばならず、可搬重量は持ち運ぶワーク重量の倍以上のものが求められます。

ロボット選定のためのパラメーター

可搬重量も含め、ロボットを選定するためのパラメーターとして以下のことが挙げられます。
  1. ワーク重量+ハンド重量
  2. ハンドリングスピード
  3. 各種精度(位置決め・繰り返し・再現性)
  4. 各軸に求められる負荷モーメント
  5. ロボットが設置される環境
  6. ロボットが設置されるスペース
  7. コスト

カタログ上のスペックは同じでも・・・

ロボットメーカーとして代表的なものを左記に示しますが、可搬重量が同じであれば、カタログ上のスペックは各社似かよったものになります。
しかし、カタログ上のスペックが同じであっても、やはり各社特徴があり、実際にそのロボットを使用したからこそわかることも多いのです。
ロボット選定においては、過去の実績と経験に基づく視点での判断が求められるのです。

ロボット各社に見られる特徴(五十音順)

IAI

直動式ロボットやXYロボットに強みがある。ローコストでシーケンサで制御できるなど、エアシリンダーの代替として開発されたコンセプトがある。

川崎重工

開発思想としてメカが重視されており、可搬重量の大きいワークが得意。
塗装工程やダイカスト工程など、劣悪な環境下での使用に実績が多い。

KUKA(クカ)

世界シェア3位のドイツのメーカー。人間が乗れるロボット、オールSUSロボット、可搬重量1トンのロボットなど、ユニークな製品が多い。

デンソー

精密な組立て工程を自動化することをコンセプトに開発されたロボット。可搬重量20Kg程度までの、小型ロボットに強みがある。

ファナック

工作機械へのハンドリングなど、ミスト雰囲気における使用に実績が多い。
電気制御に重きがおかれた開発コンセプトであり、アプリケーションが多い。

不二越(NACHI)

川崎重工と同様、メカが重視された開発思想であり、可搬重量の大きいワークが得意。大物スポット溶接での実績が豊富。

三菱電機

デンソーと同様に、小型ロボットに強みを持つ。デンソーロボットと比較するとコストパフォーマンスが高い。

安川電機

ファナックと同様、電気制御に重きがおかれた開発コンセプトである。世界シェアトップであり、幅広く実績があるが、特にアーク溶接での実績が多い。

セイコーエプソン

世界最速のスカラ型ロボット。シーリング等の繊細な動きに適している。
マルチタスク機能やビジョンシステムが使い易い。